■ テーブルマナーの悩み

 お仕事や、或いはおつきあいなどでお友達とお食事をするとき、そこが一流ホテルのレストランだった場合は、とても不安になりますよね。

 食事のマナーのことばかりが頭のなかを駆け巡り、後で考えると何を食べたのかさえ覚えていない…。これではせっかくの楽しいお食事がだいなしになってしまいます。

 マナーは公式のものが正しいと、一律に考える必要はありません。ここでは簡単なテーブルマナーをご紹介いたします。

 そのときにあわてないで済むよう事前に見ておくだけでもいいのではないでしょうか。気持ちの余裕がある分、きっと楽しい時間が過ごせることと思いますよ。

 そもそもテーブルマナーというのは周囲の人が不快にならないために定められたもので、食事をする人たちが気持ちよく食事をするためのものです。
ですから、その時々で臨機応変に対処しても良いものなのです。これを聞けばだいぶ気が楽になったでしょ(笑)。

 マナーには、大まかに分けて英国式とフランス式があり、英国式とフランス式のマナーでは、セッティングなどに左右逆のパターンが見られます。日本では、英国式のマナーが公式となっています。以上を踏まえた上でご覧下さい。

●テーブルにつく

 先ず、最初にテーブルに付く際はレディーファーストであるということを覚えておきましょう。レストランに入るときや、テーブルに案内されて行く時もレディーファーストになります。

 次に椅子への座り方ですが、椅子の左から入って、左から出るのが基本的ルールです。また、ホテルなどはボーイさんが椅子の出し入れをしてくれますので、それに従います。

●テーブルについたら

 女性の方は、テーブルクロスの下で足を組まないようにしましょう。またハンドバックなどは、椅子の背もたれと自分の間に挟むか、テーブルの下の足下に置きます。

 ナプキンは、乾杯などがあればそのあとに、最初のお料理が運ばれる前に取り、2つ折にして膝にのせます。よく、着ているものを汚さないようにと、襟元に折り込んでよだれかけのように使うのを見ますが、これはマナー違反ですのでやめましょう。

●ワイン

 ワインですが、魚料理がメインの場合は白ワイン、肉料理がメインの場合は赤ワインとよく言われますが、これにまったくこだわる必要はありません。白ワインは魚の臭みを軽減し、赤ワインは肉の脂っぽさを軽減してくれるのでよくあうだけですので、一緒にお食事される方と相談され、どちらでもお好きな方をお選び下さって結構です。

 ワイングラスはスタンドの部分を持ちます。グラスそのものを持つと、ワインが温まってしまいます。また、一度にたくさん口に入れず、まず色合いを見て、香りを確かめ、一口含んで舌で転がしたあと喉に流します。

●食事を始める

 食事の際の基本的なルールとしては、食べるスピードを、テーブルについた他の人と足並みをそろえることが大事です。自分だけが早かったり、逆に遅かったりしないようにコントロールします。

 スープはスプーンを使いますが、英国式では、お皿の手前から奥へとすくい、スプーンの横側から飲みます。このときスプーンを口のなかには入れてはいけません。スープの量が少なくなったら、手前を持ち上げて傾けます。逆にフランスは、お皿の奥から手前にすくい、そしてスプーンの先から飲みます。少なくなったら、スープ皿の向こう側を持ち上げて傾けます。

 次にナイフ・フォークなどのフラットウェアの使い方ですが、ナイフとフォークは、外側から中へ向かって使っていき、左手にフォーク、右手にナイフを持ちます。お肉類は左側から切っていき、一度に全部を切ってしまうのではなく、なるべく食べる分だけを切るようにしましょう。

 昔、洋食文化が進んできた頃、ライス(ご飯)をフォークの背の部分にのせて、口へ運ぶのがマナーのように思われていましたが、実はこれは誤りなんです。そもそもライスが出てくるのは日本だけなのですから、欧風のマナーにあるはずがありません。もしライスを食べるようなことがあった場合は、フォークですくって食べるか、スプーンを使いましょう。

 また、フランス料理はソースが売りですから、お皿に残っているソースはパンですくって食べましょう。それが作り手(シェフ)に対して、美味しかったと伝えるメッセージでもあります。

 以上で終わりですが、あまり畏まらずにお食事を楽しむことが一番です。でも、他の周囲のお客様の迷惑にならないよう大きな声でのおしゃべりは控えましょうね。